電車の路線図や標識、プレゼン資料などでよく見かける、イラストや図を用いて作成された画像、通称「インフォグラフィック」。
インフォグラフィックは、プレゼン資料や分析レポートをはじめ、企業PRやマーケティングなど、さまざまなシーンで活用できるため、その可能性は無限大です。また、インフォグラフィックの強みを生かすことで、膨大かつ複雑な情報をすっきりと整理することができるため、見る人の印象に残りやすくなります。
今回は、画像・動画編集アプリのPicsart（ピクスアート）が、インフォグラフィックの特徴や種類、活用例について徹底的に解説！さらに、情報をわかりやすく表現するために最適なグラフについても紹介するので、ぜひインフォグラフィック作成時に参考にしてください。
インフォグラフィックとは
インフォグラフィックとは「インフォメーション」と「グラフィック」が合わさった造語で、データや情報をわかりやすく視覚的に表現した画像資料のことです。
インフォグラフィックについての理解を深めるために、ここではインフォグラフィックの特徴や注目されている理由について解説します。
インフォグラフィックの特徴
インフォグラフィックとよく似た特徴を持つものに図解があります。広い意味では、図解はインフォグラフィックに含まれるのですが、厳密にいえば図解とインフォグラフィックは異なります。
インフォグラフィックは、図解に加えて、イラストや写真、アイコン、ピクトグラムを取り入れたもので、図解よりもわかりやすく情報を伝えられるのが特徴です。また、さまざまな切り口で情報を統括して、一枚の画像で表現することができます。
インフォグラフィックの需要が高まっている背景
インフォグラフィックが必要とされている理由として、情報を届けるにあたって、情報過多かつグローバルな現代にマッチしていることがあります。
膨大な情報を視覚的にわかりやすく伝えられるという点がインフォグラフィックの強みですが、その利点を生かすことで、日本語がわからない人たちや、活字が苦手な人たちにも効率的に情報を伝えることが可能です。
インフォグラフィックの種類
ここからは、インフォグラフィックの種類とその活用例を紹介します。
チャート
チャートは、図や表、グラフを駆使して情報を視覚的に表現する際に用いられます。
このタイプのインフォグラフィックは、調査結果を視覚化したり、複数のソースからのデータをわかりやすく伝えたりするために活用することができます。
タイムライン
タイムラインは、歴史を視覚化したり、ある事象が時間とともにどのように変化するかを説明するために使われるインフォグラフィックです。
このタイプのインフォグラフィックは、いつ何が起こったのかを明確化し、見る人にハッキリとしたイメージを与えることができます。
ダイアグラム
ダイアグラムは、イラストやグラフィックを用いて情報をグラフィカルに表現するために使われるインフォグラフィックです。
このタイプのインフォグラフィックは、情報をわかりやすく伝達するために、構造や手順を明確に視覚化することができます。
比較
比較は、さまざまなトピックを比較・対照するのに最適なインフォグラフィックです。
一般的に、比較は画像の真ん中で分割され、両側にそれぞれ異なるオプションが配置されています。この見せ方により、物事の違いを視覚的に捉えられます。
相関図
相関図は、対象物や複数人の関係を可視化したインフォグラフィックで、人と人との関係、人脈、ドラマや映画の登場人物などを表現する際に使われることが多いです。
また、相関図を作成することで、社内や組織全体の相互関係を一目見ただけで把握することができます。また、相関図と組織図をまとめることで、企業や組織内の人材管理の改善にも役立ちます。
フローチャート
フローチャートは、いくつかの選択肢を表示し、正しい答えを明らかにすることで、特定の質問に回答するという目的で使用されることが多いです。
他に、あるトピックがどのように分岐し、成長していくかを表すために使われることもあります。
階層
階層は、情報をさまざまなレベルに整理し、それらのレベルの相互関連性を表示するインフォグラフィックです。
階層はピラミッドチャートで作られることが多く、有名なものにアブラハム・マズロー（心理学者）の「欲求5段階説」の階層図があります。さらに、食品ピラミッドもこのタイプのインフォグラフィックです。
リスト
リストは、汎用性が高く、最も人気のあるインフォグラフィックの1つです。
全体的な情報を明確に表示しつつ、内容をざっと読むことができる点が、このタイプのインフォグラフィックの強みです。
地図
地図は、地理的なエリアに関連した情報を視覚的に伝えたいときに用いるインフォグラフィックです。
世界地図や特定の国や地域の地図など、地図の形で表現されることがほとんどです。このタイプのインフォグラフィックは、世界中のさまざまな場所のデータを比較・対照するのに役立ちます。
ピクトグラム
ピクトグラムは、何らかの情報や注意を示すために使用される視覚シンボルの1つです。
このタイプのインフォグラフィックは、言葉を使わなくても、誰にでもわかりやすく情報を伝えるために利用されます。
インフォグラフィックで利用されるデータグラフの種類と目的
ここからは、インフォグラフィックを作成する際に利用されるデータグラフの種類を見ていきましょう。
円グラフ
会社の資料やプレゼンテーションなどでよく見かける円グラフは、あるトピックの割合を表現する際に使われます。
全体で100％とし、その中に占める割合を扇形で表します。円グラフは、全体に対して各項目がどれくらいの割合を占めるのかをわかりやすく表現する目的で利用されます。
棒グラフ
棒グラフも、円グラフ同様、会社や学校でよく使われるグラフの1つで、あるトピックの数量・数値を棒の長さによって表現します。
データの大小をぱっと見て判断する必要がある場面などで、非常に重宝されています。
折れ線グラフ
折れ線グラフも、棒グラフのようにデータの大小をわかりやすく表現するために用いられます。
棒グラフとの違いは、時系列で変化する数値や温度など、連続的に変化するデータを示す際によく使用される点です。
バブルチャート
バブルチャートは、2軸（x軸とy軸）の平面に、大きさを示すバブル（円）を配置することで、3つの要素でデータを表現できるグラフです。
このタイプのグラフは、企業内で適切な資源配分を判断することを目的とする「PPM分析」でよく利用されます。バブルチャートと類似のグラフに散布図がありますが、散布図に配置される円のサイズはすべて同じという部分が、バブルチャートとは異なります。
レーダーチャート
レーダーチャートは、あるトピックで複数の項目を比較するために、基準値に対する比率を表し、各点を線で結んだ形状のグラフです。このタイプのグラフは、全体のバランスを比較するためによく用いられます。
インフォグラフィックのメリット
インフォグラフィックの特徴や種類について詳しく説明してきましたが、インフォグラフィックを活用することのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは資料などにインフォグラフィックを取り入れるメリットについて解説します。
・膨大な情報を分かりやすく伝えられる
文章だけで説明すると数ページあるいは数十ページにもなる情報が、一枚の画像でわかりやすく伝えることができます。
・活用できるシーンの幅が広い
インフォグラフィックは、プレゼンテーションやレポートで利用できるのはもちろんのこと、企業のPRや学校の授業にも活用することができます。
・マーケティングとの相性が抜群
インフォグラフィックは膨大で複雑な情報が視覚的にまとまっているので、ビジュアルで人の心を掴むことが可能です。また、画像をSNSでシェアすることで多くの人の目に留まりやすいという利点もあります。
・人々の印象に残りやすい
インフォグラフィックは膨大で複雑な情報が視覚的にまとまっているので、ビジュアルで人の心を掴むことを用意にします。また、画像をSNSでシェアすることで、多くの人の目に留まり、印象に残りやすいというのも大きな利点の1つです。
インフォグラフィックの注意点
インフォグラフィックの利用を検討する際は、以下の注意点も事前に把握しておきましょう。
・ 制作に時間がかかる
インフォグラフィックの制作は、ただ一枚の画像に情報を配置するだけではありません。伝えたいことをぱっと見てわかってもらうように、テーマ決めや情報の整理、表現の方法にも時間を費やす必要があります。
・適切なまとめ方・切り口を探す必要がある
情報のまとめ方や見せ方を間違えると、事実とは異なる解釈が生まれる可能性があるため、伝えたい情報が適切にインフォグラフィックに反映されているかどうか、徹底的に確認する必要があります。
インフォグラフィックをビジネスに活かそう
視覚的に情報を伝えられるインフォグラフィックは、プレゼン資料や分析レポート、マーケティング用の資料などとの相性が抜群！また、IRや株主総会、会社説明会などでも活用できるため、インフォグラフィックはさまざまなビジネスシーンでとても重宝されます。
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